売上アップのために企業の経営戦略を考える時は、顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の3Cを考えることが基本です。それを6つの視点に分けて整理します。
①顧客価値:お客様に提供する価値
②ターゲット顧客:狙いを定める顧客
③戦場:勝てる戦場
④競合:同じ戦場にいる同じターゲット顧客を狙う
競合他社
⑤強み:お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由
⑥独自資源:強みを支え、競合が真似できない自社の経営資源
上記の6つを連動させて一貫性が取れるようにそれぞれの視点を考えていくことが重要です。中でもターゲット顧客を定めるのが結構難しいと思われます。「御社のターゲット顧客は誰ですか?」と聞かれて明確に答えられない社長さんも多いのではないでしょうか。
新たにどんなお客様を狙ってどんな商品・サービスを出していこうかと考える際に、以下のような手順でターゲット顧客を決めていくのが効果的です。それはターゲットユーザーのプロファイルを詳細に想定する分析法であるペルソナ分析の考え方を応用した方法です。
①顧客像の具体化
②ニーズの普遍化
③ニーズで人を括る
まず、おぼろげにこんな顧客層をターゲットにこんな商品・サービスを出してはどうだろうかというアイデアが浮かんだら、それを使うと思われるお客様を複数人想定して具体化していきます。年齢、性別、職業、年収、住んでいる場所、服装、趣味、ライフスタイル、価値観などです。そして次にその人がどんな場面(TPO)でその商品・サービスを使うのかを想像します。利用場面を考えることで、お客様のニーズがおぼろげに見えてきます。そして何に困っているから、あるいはどうしたいからこの商品・サービスを使うのかを突き詰めて考えることでニーズが具体化します。そのニーズって結局こういうことなんだと少しニーズ抽象度を上げていくことでニーズを普遍化します。あまり抽象度を上げ過ぎるとニーズがぼやけてしまいますので、抽象度のツマミを上げ下げしてこれがニーズだというのを見つけるのです。複数人について顧客像の具体化とニーズの普遍化をやったら、今度はその具体化したニーズを付き合わせて、ニーズが共通している人を括っていきます。その括られた顧客をまとめてターゲット顧客にするのです。この時、他にも共通のニーズを持っている人はいないかとさらに広げていき、ターゲット顧客を再定義するといいです。広げすぎるとニーズがぼやけてしまいますので、②と③は行ったり来たりしながらターゲット顧客の範囲を慎重に設定するのです。うまく括れていればこんな商品・サービスを出せばいいんだという打ち手が見えてきます。
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