生産現場においては様々な変動要因や「ゆらぎ」が不可避なものとして存在します。たとえば、突発的に発生する変動要因としては以下のようなものがあります。
・機械の故障
・作業員の欠勤
・緊急の飛び込み受注
・資材入荷の遅れ
・外注先からの納品の遅れ
一方、確率的に常に発生するゆらぎの要因には以下のようなものがあります。
・気温や湿度による作業時間の変化
・調達した原料の品質のばらつき
・不良品の発生
・人手による不定な作業時間
こうした変動要因やゆらぎを吸収するためにバッファを設けることが必要になります。TOCによると、バッファには最終納期を保護する出荷バッファ、ボトルネック工程を保護する保護バッファ、組立工程の前など合流地点での仕掛品到達遅れを保護する合流バッファの3つがあります。前回のブログ「納期管理の要はリソース管理」で取り上げたリソースガントチャートで生産計画を立案する際に、各工程では余力を持たさずに、余力はこの3つのバッファに集約させることで総リードタイムを短縮することができます。出荷バッファが減ってくると納期遵守に赤信号が灯ることになりますので、これを監視して事前に手を打つことが納期遵守の確率を高めます。
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